中古住宅、中古一戸建て購入時の住宅検査・住宅診断(ホームインスペクション)、耐震診断[神戸/芦屋/西宮/尼崎/大阪]

中古住宅調査・診断室 安水建築事務所
078-855-3871
会社概要 HOME
contents
 
お問合せ info@arch-assist.com 相談・見積・申込はコチラ お問い合わせはコチラ
 
アーキアシストの代表ブログ
安水建築事務所
あんしん住宅相談室
 
◆阪神地域
兵庫県
神戸市、西宮市、芦屋市、宝塚市、尼崎市、伊丹市、川西市、三田市、明石市、加古川市 等
大阪府
大阪市、池田市、豊中市、箕面市、吹田市、茨木市、堺市 等



『中古住宅調査・診断室』100%お客様の立場で住まい作りを安心サポートします。

中古住宅診断(ホームインスペクション)の事例とその判断基準


外部仕上げ状況のチェック

 外部仕上げでチェックすべき、最も重要なことは、外廻りからの漏水です。特に木造であれば、ひび割れなどからの漏水により内部に水が浸入し、柱、土台などの構造材が腐食してしまうと、致命傷になるからです。

 チェック箇所は、基礎、外壁、軒裏、開口部廻りなどのひび割れ、浮き、劣化状況、樋、換気口、屋根などに破損などないか、劣化状況はどうかなどをしっかりとチェックする必要があります。






チェック方法
 
1.基礎、外壁、軒裏、開口部のチェック
 
 まずは目視で、基礎、外壁、軒裏に、ひび割れがないかをチェックします。
そして、ひび割れがあれば、それがどれくらいの大きさなのかを、クラックスケールにてチェックします。ひび割れがあった場合は、その付近の基礎、壁面、軒裏が浮いていないかどうかもチェックする必要があります。

 基礎のコンクリートにひび割れがあると、その部分から水が浸入し、コンクリート内部の鉄筋を錆びさせます。壁面、軒裏のモルタル塗り(※1)の場合は、をとめているメタルラス(※2)を錆びさせ、下地の木材までも腐食させる可能性があります。

 外壁がモルタルではなくサイディング(※3)の場合は、サイディングそのものより目地のコーキングがひび割れている場合が多いです。コーキングにひび割れ、劣化を起こして隙間がある場合は、その部分から水が浸入し、下地の木材までも腐食させる可能性があります。

 浮いているかどうかのチェック方法としては、打診棒や、ハンマーなどで軽く叩くだけですぐに解ります。

 開口部、アルミサッシュ廻りや、配管廻り、換気扇廻りなどで、コーキングに隙間やひび割れがないかを確認します。


 
外壁の状況を目視にてチェック。   打診棒で叩いて基礎の浮きを確認

 
軒裏の状況を目視にてチェック。   サイディングの目地状況をチェック。

 
外壁と配管の取り合い部分をチェック。   サッシュ廻りのコーキング状況をチェック。


※1 モルタル : セメントと砂(細骨材)と水を練り混ぜた物で、外壁材や基礎の化粧材として使われています。外壁は、モルタルの上から更に塗装して仕上げます。

※2 メタルラス : モルタル用の下地金網のことで、外壁を施工する際に、防水シートの上にメタルラスを張り、その上にモルタルを塗っています。

※3 サイディング : 工場で生産されたボード状の壁材です。下地の合板に釘や金具で固定しますので、施工が比較的簡単です。ボードとボードの間の継ぎ手部分はコーキングします。




2.樋、換気口のチェック
 
 樋に関してですが、樋の役割は、屋根に降り、集まった雨水を受けて、排水管にもっていく役割をします。そして、軒先を出して、外壁面にできる限り、雨水が当たらないようにするためでもあります。
 ですので、その樋が詰まったり、外れたりしていると、雨水が外壁に当たりやすくなり、漏水の原因となります。また、軒先に水がまわり、軒裏も腐食するということになります。したがって、樋に詰りがないか、外れがないかをしっかりとチェックする必要があるのです。

 チェック方法として、縦樋は、手で触ってみて、取り付け状況を確認します。触ってがたつくようでは、樋が外れてしまう可能性があります。軒樋に関しては、目視にてチェックします。

 換気口は、目視でチェックします。換気口は、小屋裏や外壁の湿った空気、淀んだ空気を外に出して、新鮮な空気を取り込み、常に乾燥した状態にしておき、結露防止、カビ、白蟻繁殖防止をするためのものです。
 換気口の面積、箇所数などは、公庫などの仕様書で定められています。それに適合しているかどうか、例え、適切な面積、箇所数があっても、穴が詰まっていたら意味がありませんので、詰まっていないかもしっかりと見ます。


 
縦樋の取り付け状況をさわって確認   縦樋の取り付け状況を目視にて確認


 
軒裏換気口の状況を目視にてチェック  


3.バルコニーのチェック
 
 バルコニーは、通常、床と壁の立ち上がりに防水がされています。そして、出入り扉が付いています。一番、重要なチェックポイントとしては、その防水状況と出入り扉との取り合い部分がどうなっているかをチェックすることです。
 その部分にひび割れがあるとか、隙間があるとなると、雨漏りしている場合が多く、雨漏りしていれば、梁、桁などの構造材が腐食している可能性がありますので、しっかりとチェックする必要があります。

 また、手摺りの上部には、笠木があり、その笠木と壁との取り合い部分も重要です。手摺りにガタツキがないか、手摺りの取り付け状況をチェックすることも重要です。


 
バルコニーの防水状況をチェック   防水とサッシュとの取り合い部分のチェック

 
手摺にガタツキがないかをチェック。   笠木と壁との取り合い部分のチェック



4.屋根のチェック
 
 屋根も目視でのチェックになります。大屋根の場合は、長い梯子がないとチェックできない場合があり、また、危険ですので、下屋根しかできない場合が多いです。基本的には、劣化状況は、下屋根と大屋根と同じです。

 チェックポイントとしましては、劣化状況はどうか、破損、ズレなどないかです。そして、屋根と壁との取り合い部分が雨漏りの原因となる場合が一番高いので、隙間がないか、劣化がないか、しっかりと見る必要があります。


 
屋根の状況を確認。破損がないか、ずれていなか、隙間、劣化状況をしっかりと確認する。   屋根と壁面との取り合い部分のチェックが一番、大切。



 

 
調査の結果
 
1.基礎、外壁、軒裏の不具合の事例
 
 基礎、外壁、軒裏にひび割れがあった場合、0.3mmくらいまでの小さなひび割れ(ヘアークラック)で、表面のみで下地まで到達していなのであれば、さほど気にすることはありません。しかしながら、ひび割れが大きなもので、明らかに水が浸入しているようであれば、要注意です。

 その部分から水が浸入した結果、湿気を好む白蟻の原因になったり、木部や鉄筋、その他金属部分を腐食させ、それが柱や土台であれば、建物の強度が落ち、耐震性、耐久性に大きな影響がでてきます。そして、地震が来れば、倒壊の原因となる恐れもあります。

 また、外壁のモルタル面に浮きがあった場合は、そのモルタルを支えているメタルラスが腐食して、下地であるラス板(※4)と縁が切れて、いずれ剥落する危険性があります。特に地震が来ると、その危険性は増大します。


 
外壁に大きくひび割れが入っている。
下地まで水が浸入し、下地の木材まで腐食している可能性がある。
  外壁のひび割れは、補修してあるが、その補修のコーキングも切れており、隙間ができている。
 
基礎に大きなひび割れがあり、モルタルも浮いている。コンクリートにもひびが入り、鉄筋までも水が達している可能性がある。   サイディング目地のコーキングが劣化して、切れている。この部分より、水が侵入して、下地まで達している可能性がある。

   
軒裏にひび割れが見られる。    

※1 ラス板 : モルタル塗りの下地用の板材です。その上に防水シート、メタルラス、モルタルの順で施工します。

2.開口部、樋の不具合の事例
 
 開口部廻りに隙間があった場合、その部分から水が浸入すると、基礎、外壁のひび割れと同様に、建物の耐震性、耐久性に大きく影響します。

 大抵の開口部にはアルミサッシュが使用してあり、壁との取り合いの隙間には、水の浸入を防止するためのコーキングという防水材を施してあります。

 そのコーキング材というのは、年月と共に劣化してゆき、特に日が強く当たる部分などでは、他と比べ、劣化の進行が早くなります。そして、そのコーキング材が劣化すると、やせて、ひび割れを起こしたり、隙間ができたりしてしまいます。

 また、樋が詰まったり、外れたりしていると、雨水が外壁に当たりやすくなり、漏水の原因となります。軒先に水がまわり、軒裏も腐食してしまうことになりかねません。


 
サッシュと外壁との取り合い部分に隙間があり、下地に水が廻っている可能性がある。   軒樋が劣化し、継手部分が外れかかっている。軒先も腐食している。


 
軒樋に塵が堆積し、そこに雑草が繁茂している。雨水が流れにくく、あふれてします。  



 3.バルコニーの不具合の事例
 
 バルコニーの床にひびがはいると、その部分から水が浸入していきますので、雨漏りの原因となります。

 防水の上にモルタルが塗られていて、そのモルタルの部分に細いひび割れが入っているだけであれば、さほど気にすることもないのですが、それが、FRP防水や塗膜防水などに直接入ったひび割れは危険です。


 
バルコニー床の塗膜防水に直接入ったひび割れ。雨漏りの危険性が大きい。   手摺の足元が腐食しており、錆びがでている。また、笠木のモルタルにはひびが入っている。



4.屋根の不具合の事例
 
 
 屋根材は、主に瓦、スレート、金属葺きが多いのですが、その寿命は、20〜30年くらいです。スレート葺きでこまめに塗装の塗り替えをしていると寿命は延びます。
 
 屋根材が劣化すると、ひび割れが生じたり、ずれたり、笠木、棟部分の継目に隙間ができて、その部分から雨水が浸入しやすくなります。

 
屋根スレート材は、変退色し、笠木の継目部分のコーキングも劣化し、隙間ができている。   屋根スレート瓦は、変退色し、ひび割れも見られる。



 
問題の対処方法
 
 
 外壁、軒裏のひび割れ、開口廻りのコーキングの劣化、隙間などが長い間、放置されていると、その部分から水が浸入し、白蟻発生の原因となり、内部の柱、土台などの構造材が腐食すると、強度が著しく落ちて、地震がくると倒壊の危険性が高くなります。また、外壁面のモルタルが浮いていたら、いずれは剥落してしまいます。

 また、樋が詰まっていたり、外れたりしていると、その部分から水があふれ、外壁面や開口部にその水が当たり、漏水しやすくなります。また、バルコニーの防水にひび割れや劣化があると、やはり、漏水しやすくなります。

 したがって、安心してその建物を使用するためには、外壁面、軒裏面の浮いている部分はめくり、再度、モルタルなどの塗り替えをします。浮いておらず、ひび割れだけで、水が浸入している様子が無いようであれば、ひび割れには、防水剤を注入して補修する必要があります。
 樋の詰まり、ひび割れ、バルコニーの防水、ひび割れなども補修する必要があります。

 いずれの作業をする時も、柱、土台などの構造材が腐食していないことが前提ですが、もし、柱、土台などの構造材が腐食していた場合は、それを取り替える必要があります。そうなると、内外装ともやり替えとなりますので、大変な作業であり、多大な費用が発生します。





外構状況のチェック

 

pagetop ▲


  お問合せ
相談・見積・申込の方はこちら



プライバシーポリシーリンク集お問合せ・資料請求