中古住宅、中古一戸建て購入時の住宅検査・住宅診断(ホームインスペクション)、耐震診断[神戸/芦屋/西宮/尼崎/大阪]

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中古住宅診断(ホームインスペクション)の事例とその判断基準


床下状況のチェック

 床下を調査することにより、耐久性、耐震性、断熱性などの建物の性能を知ることができます。また、床組みの劣化状況、排水管の設置状況、勾配、劣化状況などもチェックすることも必要です。

 そして、これらをチェックして、問題があるようならば、どのように改善すれば、安全で安心、快適な家になるのか、考えることが大切です。




チェック方法
 
床の点検口から床下に侵入し、チェックすべきことは、以下の通りです。
  • 基礎の仕様(立ち上がり高さ・幅)は適切か。
  • 基礎コンクリートにひび割れ、ジャンカなどないか。
  • 換気口の大きさ、位置は適正か。
  • 土台・大引き・根太・床板などの仕様(サイズ・厚み)施工法は適正か。
  • 白蟻、カビなどにより土台、柱などが腐食していないか。
  • 排水管などから水漏れはないか。勾配、設置状況は問題ないか。
  • 床束の仕様、施工法は適正か。
  • 断熱材の仕様(サイズ・厚み)施工法は適正か。


築7年の床下


基礎は、ベタ基礎であり、換気状況は良い。大引きは、床束により、堅固に固定され、断熱材は、隙間なくしっかりと入っている。
全く、問題が無い。



1. 立ち上がりの基礎のチェック


 基礎の立ち上がりコンクリートの仕様ですが、高さは、通常は、300〜400mm程度です。人が侵入して、床を点検するためには、少なくとも、350mmは欲しいところです。
 幅は、通常は、120〜150mm程度です。昔は、100mmの基礎もありましたが、最近では、ほとんどが150mmでできています。最低でも、120mmは欲しいところです。

 
基礎の幅を計る。   基礎の高さを計る。

 次のチェックとしては、基礎コンクリートの状況をチェックします。基礎コンクリートに大きなひび割れ、亀裂などがあれば、地震などで地盤が傾き、基礎がポッキリと折れたということで、強度はかなり落ちているということになります。
 また、ジャンカがあったり、鉄筋が露出して、錆びていたりしたら、その部分の強度は低下しています。


 
立ち上がり基礎のチェック。ひび割れ、ジャンカがないか。   土間コンクリートにひび割れなどないかチェック。


2. 床組のチェック

 床組みの状況をチェックするのも大事なことであり、土台、大引き、根太などのサイズ、間隔を確認し、問題があれば、部材を追加したり、補強したりします。
 また、床組を支えている束に浮きがないか、ガタツキがないか、しっかりと固定されているかをチェックすることも大切です。


 
土台、大引きのサイズを計る   大引き(束)の間隔を計る


 
根太のサイズ、間隔を計る   束の設置状況をチェック


 また、土台と根太の間から筋かいが見える場合もあります。どのような筋かいが入っているのか取り付け状況、設置位置などを確認することができます。また、火打ちなどのチェックも大切です。

 
土台と根太の隙間が筋かいが確認できる。   火打ちのチェック



3. 換気状況のチェック

 床下からは、換気状況を知ることができます。換気口が適切に設置されて、空気がうまく入れ替わり、乾燥している状態でしたら、問題ないのですが、換気口が適切に設置されておらず、床下の空気が常に湿っている状態とか、汚れた空気が淀んでいる状態であれば、土台や床板などにカビがついたり、白蟻がついたりして、腐食してきます。

 そうすると、床がへこんだり、振動したりして、いずれは、床板に穴が開くということになります。また、土台や柱は、白蟻に食われてしまうと、強度が無くなり、地震が来たら、その部分から家が倒壊するということになります。
 特に洗面所、浴室などの水廻りの床下土台などは、土台・柱が腐食している可能性が高いので、十分にチェックする必要があります。

 このように、床下が腐食しておれば、生活に影響が出て、地震が来れば、倒壊の危険性が高くなるので、腐食している部分は、撤去して、やり替える必要があります。


 
換気口設置状況をチェック   基礎と土台の間に基礎パッキンを設置し、換気口を確保している


4. 断熱性能のチェック

 床下を見れば、断熱性能はどうなのかということも解ります。最近の建物であれば、断熱計画を行い、施工するのですが、20年以前ともなると、ほとんど断熱計画はできておらず、たとえ、できていたにしても、断熱材自体が劣化しており、断熱性能は低いと考えられます。

 快適な家というのは、断熱性が良い家のことであり、もし、床下に断熱材が適切に入っていないようでしたら、、断熱性能を見直す必要があります。
 また、換気が悪ければ、断熱材などの劣化を早めることになります。断熱材が湿気ると、カビが付き、断熱性の低下につながります。ここでも、換気状況を良くすることは大切なことです。


 
断熱材の設置状況チェック   断熱材厚みのチェック


5. 排水管のチェック

 床下には、排水管が設置されています。その排水管の設置状況に問題があれば、地震などが来た時に、配管が動いたり、勾配が変わったりする事があります。また、配管の継目部分から水漏れを起こすことが良くありますので、その部分もしっかりと見ます。

また、 勾配がすでにおかしい場合、劣化が激しい場合は、汚物などが溜まり、異臭、詰りの原因となります。 チェック方法としては、配管の上に水平器を置くだけで勾配が適切かどうかチェックすることができます。


 
排水管の設置状況チェック   水平器を当てて、勾配をチェックする。

 
排水管に水漏れがないかチェック   ユニットバス底の配管接続状況のチェック



調査結果とその判断基準

1.立上り基礎のコンクリートについて

 築20年、30年ともなると、いろいろな問題が出てきます。まず、立上りの基礎コンクリートについてですが、最も多いのは、無筋であるということです。昭和50年くらいからは、鉄筋がはいっている場合が多いのですが、40年代以前ともなると、無筋である場合がほとんどです。例え、入っていたにしても、劣化して腐食している場合が多いのです。
 また、コンクリートに関しても、昭和40、50年以前は、粗悪なコンクリートが多く、さくくて、ハンマーでたたくと、壊れそうで、強度があるとは言えない場合が多いです。

 基礎には、本来、鉄筋コンクリートの基礎があるべきなのでしょうが、ブロックであったり、最悪は、石の上に木で支えているだけの場合があります。
 人が通れなくて、点検用に壊されている場合もあり、そうなると、かなりの強度ダウンとなります。また、ジャンカがひどい場合にも強度はダウンします。

 耐震を考えたとき、重要な要素の一つとして、基礎の補強があげられます。無筋であったり、例え、鉄筋がはいっていても、強度が期待できない場合には、鉄筋コンクリート基礎にやり替えたり、補強したりします。
 しかしながら、基礎を補強するとなると、床を撤去しなければできないので、そうなると、かなりの費用が発生することになります。


 
基礎は、ブロック積みである。鉄筋コンクリート造基礎に比べ、強度はかなり落ちる。   設備業者か白蟻業者により、作業するためにコンクリートが壊されている。また、鉄筋は、入っていない。

 
ジャンカがある基礎   コンクリート基礎が無く、束立てである。


2. 床組について

 ここ10年くらいの床組は、土間コンクリートの上に鋼製束を900mm間隔に設置しています。しかしながら、それ以前のものは、土の上に束石というものを据えて、それに木の支えとなる束を立てて、それに大引きという根太を支えている木を付けて、根太に床板を貼るというものです。

 換気状況が良くて、それが、しっかりと施工されているようであれば、問題無いのですが、そうでない場合も多々あります。問題があれば、床がへこんだり、床板が腐食したりして、生活に影響が出ます。

 
束がブロックの上にベニヤ板をはさんで置いてあるだけ。これでは床を踏めば、床板がへこむ。全体的に束石からやり直す必要がある。   床板の継目部分の根太が切れている。
本来、継目部分こそ、しっかりと通しで根太を入れなければならいない。全体的に床下地から直す必要がある。


3. 換気状況について

 換気状況が悪いと床下全体が湿気ます。そうなると、カビが発生したり、白蟻がついたりします。土台・柱などを食われてしまうと、その部分の強度は落ちて、地震がくると倒壊の危険性が大きくなります。

 したがって、換気状況を良くすることは非常に大切なことです。一番、良い方法は、風通しを良くするために、基礎に人が入れるくらいの大きさの穴を開けて、右から左にスーっと風を通すようにすることです。

 しかしながら、基礎に穴を開けるとなると、強度の低下になりますので、開口廻りに補強が必要となります。また、床下に換気扇を設置する方法もあります。そして、防蟻工事は、5年ごとに施工する必要があります。


 
換気状況が悪く、湿気があり、土台にカビが付いている。換気状況を良くする必要がある。   白蟻に食われた土台


4. 断熱性能について

 最近の建物は、ほどんどが、床下に断熱材が入っています。しかしながら、築20,30年となると、何も入っていない場合が多いです。たとえ、入っていたにしても、劣化しているとか、設置の仕方が悪く、隙間が空いていたりして、役に立っていないという場合もあります。

 
床下には、断熱材が入っていない。   断熱材は入っているが、垂れてしまい、役に立っていない。

 断熱性を良くするといことは、快適な生活を送るために大切なことです。寒さは床下からやってきて、せっかく、部屋を快適な温度にしても、床下から逃げていきます。
 
 断熱材は、床下にもぐれるようであれば、設置可能で、さほど、大きな費用はかかりません。


5. 排水管について

 床下には、排水管が設置されています。その排水管の設置状況に問題があれば、地震などが来た時に、配管が動いたり、勾配が変わったりする事がありますので改善します。
 勾配がすでにおかしい場合、劣化が激しい場合は、汚物などが溜まり、異臭、詰りの原因となりますので改善します。

 
配管が適切に支持されていない。   配管が適切に支持されていない。




小屋裏(屋根裏)状況のチェック

 

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